« 10.イラク戦争の本質について | トップページ | 日本政府は軍国主義、ファシズムに駆り立てているらしい・・・ »

10月 09, 2005

経営の健全化とは、単純にサービス停止ではない

日本道路公団(現在は株式会社)から、ETCの前払い割引サービスが今年の12月20日を持って終了する、と言う通知が一方的に届いた。

もっとも、実はこれが発表された9月17日付で、メールでは通知を受けましたが、詳細は何も語らず、ただ「連絡したよ」と事務的な内容。


日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団から前払割引に関する重要なお知らせです。

12月20日24時をもって、前払金のお支払(積み増し)の受付を終了します。

詳しくは、専用ホームページまたは10月上旬に郵送するお知らせをご覧ください。
なお、前払金の残高は、これまで通り、ETCでご通行された料金のお支払に充てられます。
ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

でまあ、今回正式に郵送されたわけですが、入っていたのは、


ETC前払割引サービス終了のお知らせ
ETCマイレージサービスのご案内

この2枚だけで、ETC前払割引サービス終了のお知らせには、Q&Aも書いてあるんですが、どうして終了するのか、と言う点まで書かれていません。
そこで、インターネットでホームページまで行って調べてみました。


なぜETC前払割引サービスの前払金の支払(積み増し)を終了するのですか?

 東/中/西日本高速道路株式会社は平成17年4月1日に、本州四国連絡高速道路株式会社は同年6月1日に、ETCマイレージサービスのポイント付与を開始し、阪神高速道路株式会社も10月 1日からポイント付与を開始いたします。また、首都高速道路株式会社でも、曜日別時間帯別割引とお得意様割引という新たな割引を導入します。

 このように、ETC前払割引サービスの後継となる割引が各公団で導入されることに伴い、このたびETC前払割引サービスの新規登録及び前払金の支払(積み増し)の受付を平成17年12月20日(火)24時をもって終了することといたしました。

 併せて、ETC前払割引サービスの新規登録の受付も終了させていただきます。
 今後は、ETCマイレージサービスをはじめ、新たな割引をご利用いただきますようお願い申し上げます。

つまり、他のサービスが各社で行われるから・・・と言うことだそうです。
ヒドイ論点のすり替えですな、「ETC前払割引サービスの後継となる割引サービスが出てきた」ことが、素直に「ETC前払割引サービスの終了」の理由になりません、サービスを作る事と、現在あるサービスを廃止する事は別次元の話だからです。


 
そもそも、ETCが普及した最大の原因は、偽造カードによる高額ハイウェイカード廃止があったはずです。
事実、ホームページ上でも、今後は5万円券のハイウェイカードと同等の割引が可能となるETC前払割引のご利用をお勧めいたします。 と言う文章があります。


犯罪の温床であり、偽造による損失が大きく、高額のハイウェイカードのサービスを廃止したい、これは立派な理由です。
また、国民としても、偽造という犯罪を利用して、甘い汁を正規利用者から奪うような行為を許す事は出来ません、その理由であるなら大いに理解を示せます。


そして、ハイウェイカードに代わるサービスとして、ETCで同様のものを提供する、と言う触れ込みだったはずです。
少なくとも、私は、設置費+諸経費で3万円もする機材を取り付けたのも、5万円で8千円の還元があるサービスがあったからこそ、高額ハイウェイカードが無くなった時点で、20万円を前払いすれば元を取れる、そう判断したからこそ機材を付けました。

このような判断、高額ハイウェイカードの廃止→ETCの普及があったのは明白なのに、ETCが普及したところで突然の廃止とは、まるで詐欺のようだ。


 
5万円と3万円の高額ハイウェイカードが、販売停止されたのが平成15年の2月28日。
そして同様のサービスとして、ETCに移して、わずか1年と10ヶ月ほどで終了とは、まさに高額ハイウェイカードを廃止した時の理由はどこに行ったのか。


 
日本道路公団によれば、前払割引サービスが無くなっても、同様のマイレージサービスがあるので、今後はそちらを利用して欲しい
と言う。

しかし、マイレージサービス調べてみると、非常に複雑である事が分かる。
確かに、日本道路公団が管理する高速道路を5万分使えば、8千円分の還元があるので、パット見では前払割引サービスと同等のように思える。
しかし、ETCの前払割引サービスが使える、地方の道路公団管理の道路は、いくら走行してもポイントの還元にならない・・・つまり割引対象になりません。
また、首都高速道路などは、ポイント(割引)も付かなければ、日本道路公団で得られた還元分もが使えないと言う、非常に複雑な使用制限があるのだ。

クドイですが、前払割引サービスでは、地方の道路公団であろうと、首都高であろうが、自由にETCは使えていたので、消費者はサービスを受けられていたのだが、マイレージサービスでは、還元される道路も決まっていれば、還元された通行料が使える道路まで制限があり、とても気軽に使える代物ではない。


 
また、マイレージサービスには、私には致命的な欠点がある、それは、何よりポイントは2年の有効期限があるということだ。
前原割引では、5万を支払えば、同時に5万8千円の使用権が得られるので、期限など無かったのだが、今回は2年以内に5万円を使わねば、8千円の還元はナイと言うことだ。
東京ICから京都までが約1万円である。
2年の間に、京都に2度往復して、さらに浜名湖辺りまで行って帰ってくるならば、ギリギリ8千円は還元されるが、純粋にレジャーだけの使用目的の人は、2年間で高速代金だけで5万の消費は、なかなか難しいはずだ。


結局、このサービスは、レジャーだけでしか使わない人には、単なるサービス停止による値上げで、よく使う業者だけは優遇しようと言うものだろう。
こんなものが、よくもまあ前払割引サービスと同等だと言えた物だと、その厚顔無恥な態度には、腹立たしい気分になる。


 
私は、道路公団の民営化には賛成だ、膿みきった体質を改善するには、透明な経営にするしかなく、間違っていないと今でも思う。
しかし、郵政民営化もそうだが、改革、民営化は良いが、そこには民営化にすれば「利益」を口実に、何をやっても許されるものではなく、ある程度の節度が当然必要だと言うことだ。
特に道路などの、他の企業が参入していない、消費者に取っては使用選択が限られれている分野ではなおさら、気を付けなければならない。

その上で、ただ忘れてはいけないのは、「高速道路は返済が済んだら無料になるはずだった」はずだ。
それが、無料どころが返済が済んでも無料になるどころか、反対に値上げはするし、サービスは一方的に終了するでは、筋が通らないのである。
民政化して、経営を健全化するのは、何も単純に競合相手がいなければ、サービスを停止し、値上げして赤字を埋める、と言う構図で片づけるのでは、本末転倒で、何のための民営化か分からなくなる。

 

|

« 10.イラク戦争の本質について | トップページ | 日本政府は軍国主義、ファシズムに駆り立てているらしい・・・ »

コメント

私がコメントすると皆さん引いてしまわれるので躊躇したのですが、すごく共感したので一言述べさせていただきます。

 日本道路公団のサービスすり替えは、実質は値上げだと思います。おっしゃる通り独占体質の悪い面が早くも出てきたなと思います。民営化されれば、国の規制からはフリーですので今後はやりたい放題なのだなー、と思いました。天下り官僚は,さんざん甘い汁を吸って,後はポイですよね。そして最後は,またぞろ国民の税金で尻拭いですよね。

 やっぱり民営化は間違っていたと思います。ここからはAkinopapaさんとは意見が違うと思いますが,私は有料道路は国営化して全てタダにすべきだと思います。そうすればアメリカやドイツのように渋滞も事故もなくスムーズになると思います。

 料金の徴収コストは膨大なものです。料金所がなければインターチェンジはすっきりしたものになり,どこにでもできますから出入り自由で渋滞しません。

 だいたい水と空気と道路は昔からタダだったのです。公共サービスために政府はあるのです。金持ちも貧乏人もみんな自由平等に最低限の生活は楽しむべきです。

 というとまた共産党と言われちゃうけど,だいたい日本の高速道路の料金の高さと渋滞と排気ガスは我慢できません。せめてアメリカとドイツなみにしてほしいです。ドイツやオーストリアは地下鉄も実質タダでした。もっとも外国人旅行者には厳しかったようですけどね。税金払ってないから当然ですけどね。

 とにかく,値上げをして,「マイレージ」などという,ややこしいサービスまがいで誤魔化されるのはもうたくさんです。

 またまた,お騒がせしてすみませんでした。失礼します。

投稿: 某高校関係者 | 10月 17, 2005 10:38

>>私は有料道路は国営化して全てタダにすべきだと思います。

確かに、私は、何も無料に拘る気はありませんね。
そもそも、道路整備状況は、アメリカに比べてかなり遅れていますので、作ったら無料で終わりでは、あまりにも無策です。
首都高なんか、2車線と2車線が合流するのに、合流後も2車線なんですから、いかにも渋滞してくださいと言う作りですから、根本的に変えざるを得ないでしょう。
特に高速道路だけでなく、電線の地下化も欧米に比べて日本は大幅に遅れており、一般道では道路の端に数十センチ開けて白線が引かれ、そこが歩道だとしている。ところが、その歩道のど真ん中に電柱があって、歩行者は車道を歩かなければならず、これが日本の道路行政の一面であり、市民が訴えても決まって「カネが無い」だ。

従来の税金だけで無理があるので、いろいろ考えられたのがガソリン、重量などの税金もその一つだけど、方向性としては悪くない。
問題は、税金でお金が集まれば、そこの利権が発生し、官僚や政治家が、その利権を食い物にして当初の目的以外のものに使われてしまうことであり、それをどうやって管理するのか、こちらの方が大事でしょう。
ある意味、官が集めて官が運用し、官が監視するので無理があると思っています、官が集めたものを、民が運用し、官+民で監視すればまだマシな体制が出来ないかと。(ただし、当然天下りは厳禁)

投稿: akinopapa | 10月 17, 2005 23:44

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 経営の健全化とは、単純にサービス停止ではない:

« 10.イラク戦争の本質について | トップページ | 日本政府は軍国主義、ファシズムに駆り立てているらしい・・・ »