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11月 30, 2004

報道2001での櫻井女史

11月28日放送の報道2001で、櫻井さんが胸がすく発言をしてくれました。(檀君 WHO's WHOのNews Libraryより)
朝早く起きて(わざわざこの為に起きたわけじゃなく、子供がデカレンジャーを見るからと起こされた)、寝ぼけ眼で、それでこそ、あくびをしながら見た甲斐がありました。(笑)


テーマは、「首相の靖国参拝」について、日中関係を考えて、日本は靖国参拝をどうするべきかと言うものであった。
ゲストは、自民党では平沼赳夫前経済産業相、民主党からは菅直人前代表、それにジャーナリストの櫻井よしこさん、中国側の東洋学園の朱教授に、この番組のコメンテーターである竹村健一氏の5人で討論されていました。


平沼氏は、もともと自分も靖国参拝をして来ているので、基本的には首相の靖国参拝は賛成の立場です。

菅氏は、日中関係から、靖国問題を取り上げるのは誤解を招くので、まずは国内問題として考えて、首相の靖国参拝は反対であると言う立場。
(私的参拝は問題ない、公的で行くことが問題)

櫻井氏は、菅氏同様に、靖国問題は国内問題と考えるのは賛成で、日中関係で靖国問題を取り上げる事に反対という立場。

朱氏は、もちろん中国よりの立場ですので、反対なのでしょう。(番組中では特に確かめていなかった)


 
菅氏の発言は、菅氏個人の考えなのか、民主党を代表する党の考えなのかは知らないが、日中関係を持ちだして靖国問題を取り上げるのは、誤解を招くと述べた事に、少なからず驚きました。
まさに、私個人の考えは、その通りなのです。
国内において、菅氏のように国民を300万人も犠牲にした、政治指導者が眠る靖国に、公的に首相が参拝する事はおかしい、そう考える人がきても否定はしないし、憲法を持ち出して、政教分離違反を考える人がいても、その考えをもちろん、私は賛成はしないが尊重します。

しかし、朝日新聞のように、靖国参拝を日中関係に絡めて、参拝すべきでないと言うような論調には、全く同意出来ませんし、靖国問題としての理由に取り上げる必要も無いと思います。


 
さて、前置きが長くなりましたが、櫻井氏と朱教授の発言をここでまとめてみます。

【櫻井氏】
私は、靖国問題を国内問題として論議する、菅さんの意見に大賛成です。
ただし、そこから導き出された答えが、菅さんとは正反対ではありますけれども。

そもそも、A級、B級戦犯と言われる方が、1068人も絞首刑で罪を背負って亡くなられたが、その戦犯とやらは東京裁判で決められたものである。
その戦犯も、当時、根拠となるような国際法がなく行われたものであり、極東軍事裁判条例を急遽作って、平和に対する犯罪だとかで事後法で裁いたものである。

これは国際法上議論が多いものであり、現在でも違法であるとする専門家が多い。
このような形で、無理矢理作られたA級戦犯、B級戦犯に対して、中国がいろいろ意見を言うのはかまわないが、我々日本人であるならば、そのことを踏まえた上で、A級戦犯やB級戦犯とランク付けして、彼らだけに責任を負わす様な問題ではないだろうと、国内問題を語るのであれば、まずはここから考えたい。

正直な話し、私は、東京裁判は既に行われて、しかも刑が執行されて全て終わった事であり、今更、あれは事後法を適用した、国際法違反の裁判だったとか、あれは戦勝国が押しつけた無理難題の裁判だったので、裁判の結果そのものを認めないというのは、あまりにも後ろ向きの意見であり、今更サンフランシスコ条約を破棄できるわけでもないし、これはむしろ、全て精算済みとして扱うべきだと、そう考えております。


ただし、この櫻井さんの意見には、十分に耳を傾けてうなずける部分が多いですね。
特に、日本人ならば、A級とかランク付けをされて処罰された、その事情を考えてやり、A級だから許さない、B級だから許すなどの差別を付けるのは、確かにおかしいですね。


あの当時、戦争に突入したのは、やはり日本人全体の責任でもあるでしょうから、少なくとも日本人が、A級戦犯を理由に靖国を批判する事があってはならない、そう考えるのは賛成です。


まあ、菅さんも個人でそう思うことは間違っているとは言わないが、国の政府が、国内に向けた態度とはいえ、東京裁判の結果を蔑ろにするような考え、行動はいけない、と仰っていましたが、ここは私には珍しく、菅さんの意見にも理解出来ます。(笑)


朱教授の主張も載せておきましょう。

【朱教授】
(東京裁判は事後法であり、A級、B級戦犯の区別がないと考える事について、どう思うかと言う質問された)

先の大戦は、世界中を巻き込んだ、史上初めての大戦争であった。
これに対し、前例が無かったのは当然であり、法律が新しい事態に対応しながら作り直して行くことは、当然の話である。

中国がA級戦犯を問題にするのは、1972年の国交樹立以降であり、それまで日中戦争で100万人もの日本兵が中国に侵略してきたわけだが、彼ら全員に対し責任を追及すれば、日中関係に友好が築けない、日本国民には責任を求めない、賠償金もいらない、でも侵略された中国国民に納得させる為の便宜上の材料として、悪かったのは日本国民ではなく、ごく一部の権力者だけだったとして、国民に説得を計ってきたからだ。


法律が、新しい事態に対応させながら変化するのは、確かに当たり前だけど、これだけでは、事後法で裁くことをどう思っているのか、判らない意見ですね。(笑)
中国では事後法が当たり前なのかな?


 
この反論については、櫻井さんも仰っていますので、そちらを載せます。

【櫻井氏】
(先ほどの朱教授の意見に対し)

中国は、問題に対し、基準を変えるんです。
例えば、先ほど朱さんが仰ったのは、中国の日本に対する考え方ですが、矛盾に満ちています。

国民を何百万人も殺されたから、それを納得させるためにも、便宜上A級戦犯を問題にしていると仰っていましたが、私から見れば、文化大革命で3000万人もの国民を犠牲にしたと言われていますが、その指導者の毛沢東氏の記念館に、偉大な指導者として参拝に行く。

自国の歴史に対しては、犠牲があっても鑑みずにお祭りをする、その一方、日本に対しては便宜上説得する理由を作ると言う、法的にも、道義的にも、全く矛盾する行為を行っている。
つまり、(便宜上必要な=)政治的な問題である、と言う事なんです。

なぜ、中国が日本に対して度々、靖国問題を持ち出すのか、それは政治的カードだからでしょう、これを持ち出せば、日本はもう何も言わない、そう思っている。

98年に江沢民氏が来日して来たとき、その年の夏に、日本に対しては歴史的カードをその都度切って、日本をコントロールする党の方針を立て、その方針を元に、日本国民に向かって「反省しなさい」と、あの時は、東条さんだけでなく、日本国民全員に反省しなさいと言って、(中国の)子供達に、日本人はいかに悪い人間か教育しなさいと言ったから、私たち日本人は、それではあまりにも非礼ではないかと、憤慨した。
中国は、この問題を政治カードにすべきじゃないと思う、靖国は日本の宗教の問題でもあり、心の問題でもあります。

発言を、文章に起こしただけなので、読み辛い文章になっていますが、要するに、櫻井さんが言いたかった事は、私がここで常々言って来たこと、靖国問題は中国に取っては単なる政治カードにしか過ぎない、本気で「靖国参拝」を許せない、と言っているのではなく、中国は自分達の意見に、「日本が従わない」のが許せない、そう言っているだけ、って事ですよね。


結局、国内では朝日を始め、社説などの中で日中友好を考えるために、靖国参拝を辞めるべきと言う意見も聞かれますし、国内において、そう言った意見があるのも事実ですが。

【櫻井氏】
(山崎さんが、来年の靖国参拝は中国に配慮するような発言もあったが、それに対してどう思うかとと質問されて)

日中関係は、小手先の解決策を採ろうとすればするほど、かえって悪くなる。
これは、中国に対しても非常に良くないですし、日本に取ってももっと悪い事だ。
小手先で対応すれば、その先で綻びます、その時、また小手先で対処し、また綻び、どんどん泥沼に入っていくだけです。

ここで日本が行うことは、戦争責任について、日本がきちんと考えるのと同時に、それとは別に、法と道義を近藤する事無く、日本人の心の問題として、この国の為に亡くなった方に感謝をして、二度と過ちを犯さずに、国際平和に貢献して行く決意を語る為にも、天皇、皇后陛下も含めて、春や秋の大祭にはお参りをして頂き、小泉首相にはさらに8月15日には言って頂きたい。
なぜなら、8月15日は今や政治的争点となってしまった、ここで譲ると言う事は、日中の政治関係に非常に悪い影響を及ぼす。
今回のAPECで、靖国問題と国際法の領海侵犯が一緒にされてしまったが、両者は全く次元の違う物だ、法と道義の問題を、過去も現在も未来も、混同しないでください、その方が日中はよりよい関係を結べると、真剣に言うべき。
中国とは、真剣な議論をぶつけ合わないと、お互いが理解しあえないものだ。

「中国とは、真剣な議論をぶつけ合わないと、お互いが理解しあえないものだ。」
これなんか、モロに正論だと思いますけどね。
ただ、国内においてチャイナスクールの連中が、どこまで真剣にこの意見に耳を傾ける事が出来るか、でしょうね。

海外の要人が、戦死者に敬意を表したい、哀悼の意を表したいと、靖国参拝を申し出たら、外務省が青くなって「中国を刺激するのでとんでもない」と、お断りしているそうだが、まさに、こんな風潮が官僚に残っている時点で、日中関係は何ら進歩はしないでしょうね。


最後に、櫻井さんからの要望。

【櫻井氏】
中国に1つ申したいことがあります。
日本も、歴史を見つめ直す努力をしますので、中国も歴史を事実のまま、見つめ直すような努力をして欲しい。

南京大虐殺資料館に置いてある資料は、日本から見れば、かなりいい加減なものが多いし、うしろ手に縛られ、跪かされる東条英機の銅像があり、通りすがりの人がその像に向かってツバを吐きかけるそうですが、その行為が日本人の心情をどれほど傷付けていると思うのか。
お互いが、相手に対して尊重し、日本も歴史を見直すので、中国も歴史の事実を見つめ直すことをして欲しい。

さすがに、歯切れが悪かったけど、彼女に代わってきちんと言えば、日本に歴史を見直すように要求するのであれば、中国も反日教育などやめろ、捏造記念館を見直して、出来るだけ事実を国民に伝えるような努力をしてくれ、お互いの友好を願うなら、相手に要求するには、自分も最低限の事はして欲しい、って事でしょうね。
当たり前の話しなんですけど、これがどこまで中国に伝わるのか。

はっきり言って、独裁政治において歴史を正しく国民に知らせる事は、自殺行為ですから、今の体制が続く限り、最後の櫻井さんの要望は、現実的には無理だと思いますケドね。

 

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コメント

 いやあテレビの言葉を逐一文章にするのは大変ですが、その正確さには驚きました。私も毎週見ていますが、櫻井さんのご意見には感服させられます。日本を思っての発言であり、よく勉強されていると思います。彼女は週刊新潮にコラムを持って居られますが、毎週同様に感心させられます。

投稿: hitoriyogari | 11月 30, 2004 16:39

初めまして。
相当見解が違うと思いますが、このような考え方もあると言うことで、お読み頂けたら幸いです。

不快と思われたら、削除されても構いませんので。

投稿: りーと | 12月 23, 2004 15:13

りーとさん、TB&コメントありがとうございます。

いろんな考えが存在する事は、もちろん承知しておりますよ。
私は、自分と違う建設的な意見や考えに対し、閉ざす扉を持っておりませんので、お気になさらずに、これからもよろしくお願いします。

基本的に、りーとさんの場合、他民族だからいけないのか、他宗教だからいけないのか、その辺りがよく判りませんでしたが、他民族であっても、当時は日本人として、日本の為に生命を全うされた方には、ある程度それなりの扱いを行うケースがあっても、悪いことではないのではないか、と思っています。

また、宗教を押しつけられるとかも書かれておられますが、確かに自分に他人が宗教を押しつけるのは、私でもイヤです。
しかしながら、個人的には、本人の意思は、すでに亡くなっているので確認しようがなく、押しつけかどうかは、あまり判断理由として納得がしにくいもではないか、そう考えます。

まあ、考え方はいろいろある、と言う事でしょうね。

投稿: akinopapa | 12月 23, 2004 17:56

TB有り難うございます。
私が問題にしているのは、海外の遺族が心を傷つけられていることなんです。
靖国に父や兄弟が勝手に祀られていることで、彼らに民族宗教を事実上強制していることなんです。
死者の意志は、遺族の意志で類推が可能です。
その辺は、ご理解頂けないようですが、我が家には仏様があるので想像できますが、普通の人にはピンと来ないのかもしれませんね。

投稿: りーと | 12月 25, 2004 04:50

りーとさん、コメントどうもありがとうございます。

そうですね、理解出来ないと言う表現は当たっているかも知れません。

言葉尻で遊ぶつもりはありませんが、例えば、心を傷つけられる、強制する事は、国内の他宗の遺族に取っても、同様のはずですが、海外の遺族は特別なのかなと思ったり。(笑)

靖国には遺骨など奉納されているわけでなく、神として祀られているのですから、個人的には遺族は遺族で、自分達の宗教に於いて、故人を供養すれば良いと思ってしまうんですな。
それを強制されていると「感じる」のは、仕方がないとしても、歴史上、それは靖国だけに見られるものじゃないですしね。


楠木正成も、湊川神社で「神」として扱われていますが、遺族にとっては「強制」になるんだろうかとか、思ってしまう。
日本にも関羽を祀った関帝廟があり、さらに彼なんかは、軍神だけでなく、商売の神様になっちゃっていますし。(笑)

人から死後、祀られて神として崇められるのは、それほど宗教の押しつけになるの? と言う気はするんですね。
関羽で思い出しましたが、足利尊氏や徳川光圀も関羽を祭祀したと言う話しもありますが、彼らがもし、祭祀する社を建立した場合も、宗教の押しつけになっちゃうんでしょうかね?

投稿: akinopapa | 12月 25, 2004 11:42

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靖国問題で無宗教の慰霊施設建設を願っているのだが、一番問題に思うのは、宗教が違うのに靖国に祀られてしまっている人々の遺族だ。神仏混淆の仏教徒はともかく、キリスト... [続きを読む]

受信: 12月 23, 2004 15:11

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