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4 06, 2004

牛丼吉野家への失望

3月の既存店売り上げが、前年比で23%も落ち込んだり、牛丼に変わるメニューでは客を呼び戻せない状態が続いているので、なんとなく言いたい事はわかるのだが・・・


全頭検査は合理性欠く BSEで吉野家社長批判

吉野家ディー・アンド・シーの安部修仁社長は25日、大阪市内で開かれた「食の安全・安心フォーラム」(大阪外食産業協会など主催)で講演し、牛海綿状脳症(BSE)発見に伴う米国産牛肉の輸入禁止について「輸入再開に全頭検査が必要だとする考えは合理性を欠く」と、政府の姿勢を批判した。
 安部社長は全頭検査について「時間がかかる上、人為的なミスも起こりうるため安全が百パーセント確認できるわけではない」と指摘。
 その上で「禁輸措置は牛肉相場を上昇させ、消費者に損害を与える。自分で安全だと判断し、牛丼を食べたいという人から機会を奪うべきではない」と早期の輸入再開を訴えた。(共同通信)


この発言に、あきれてしまった人も多かろう。

飲食店経営者が、消費者の安全より自社利益を取った、こう受け取られても仕方が無いんだから。
全頭検査で、100%の安全を買えるなど、誰が思っているのだろうか。
国民が望んでいるのは、全頭検査を行うことによる、「安心」を求めているのだ。

人は健康診断を行っても、完璧に病巣を発見するのは難しい、と言う常識は知っていても、健康診断などで「異常なし」と医者から言われれば、ものすごく安心して「良かった」と喜んでしまうもの。
これも、健康診断によって「安堵」「安心」を感じているに過ぎない。

それと同様に、飲食店が気にしなければならないのは、もちろん味や価格と言った面も大事だが、衛生面も重要であろう。
どんなに消毒しても、綺麗に洗ったりしても、細菌は存在するし、環境ホルモンの蓄積などは、どんなに気を配っていても、阻止は不可能。
だけど、消費者の食の出来るだけの安全を考え、実行するのが飲食店の努めです、不可能で非科学的だからと何もやらないのであれば、それは飲食店の姿勢として正しいとは言えない。


また、日本がアメリカ産の牛肉を禁止したのは、偏にアメリカと日本の食に対するものの考え方の違いもありますし、食の安全に対する姿勢の違いもあるから。

日本でBSE感染が出たとき、全頭検査を「非科学的だ」と非難した科学者、業者、消費者がいましたか?
アメリカ国民は、本当のところどう思っているのか知らないが、日本人よりも食品に関して、特に農薬などにも無頓着だし、大量生産による遺伝子の怖さも、日本ほど感じていない気がする。
日本では、BSE感染はもちろん、農薬オレンジにも敏感でしたし、遺伝子組み換え食品にも敏感だった。

こういった事も考え、アメリカが日本に牛肉を輸出したい=お客様に商品を売りたい、と言うのであれば、輸出先の国のお客様のことをもっと勉強し、配慮し、客様の要望にこたえる努力を行うのが当たり前であろう。
日本人は全頭検査が必要だ、行えば輸入再開をする、こう言っている以上は、まずは食の安全面で客様に配慮するのが最優先だろう、過去の日米間の農作物輸入に関しても、結局はアメリカ主導で、アメリカの常識を日本に強引に持ち込んで来た気がする。 その傲慢な考え方をも、アメリカには見直してもらうためにも、安易な輸入再開はするべきではない、そう思っている。

日本を代表する食品チェーン店の社長が、冒頭の内容を恥ずかしくも無く講演するその神経、あきれました。
今までは、多少、吉野家に同情していましたが、もういいでしょう。

そもそも、BSEという病気が存在し、日本で感染例が出たとき、国内の飲食店がどれほど大ダメージを被ったか、知らないはずがありません。
その状態を知った上で、牛丼の肉をアメリカ産だけに頼っていた、アメリカでBSEが発見されたらどうなるか・・・と誰もが考えられる状況を想定せず、いざ実際に起きてしまったら慌ててしまい、売り上げが減った、困った、最後は日本政府を非難する、その危機管理の低さをどう弁解するのでしょう。
また本来なら、アメリカでBSEが発見された時点で、スーパーのように冷凍されていたアメリカ産牛肉も、安全が確認できないからと破棄するのが普通じゃないですか。
それを、在庫分全てを売りつくしてしまう、ここだけでもいい加減、その対応に危機感の無さに腹を立てたものだが、同情もあったので個人的には許していたが、愛想をつかしてしまうとは、この事だろうね。


牛丼の代わりの豚丼、食してみましたが、豚の臭みを取る野菜として、ゴボウがいいですね。
松屋のように、豚の臭み=しょうがで消す、では当たり前過ぎて、面白みがなくて、好きではありません、あれでは豚丼ではなく、しょうが焼きを注文した方がおいしいです。
こういった、現場の努力も、トップの無神経な言葉で、信用を失うものですね。
個人的には、何度も言いますが、こんな状況(アメリカから牛肉輸入禁止)になる前に、いろんな事態を想定して対策を練っておくべきでしたし、それが企業の危機管理ですから、もはや言い訳は出来ないですね。


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